進行性の嚥下障害のみを呈し手術病理所見にてミオパチーと診断した 1 例

緩徐進行性の両側食道入口部開大不全を伴う嚥下障害のみを呈し、輪状咽頭筋切断術での病理所見でミオパチーと考えられる症例を経験した。ただ、現在の診断基準では既知の疾患の確定診断は困難であり、過去の文献に示唆されるような頸部・咽頭筋に限局されたミオパチーの一つと判断したので報告する。疾患概念の確立のために、今後、同様の症例の集積・検証が必要と考える。輪状咽頭筋切断術の有効性は認められているが、新たな検査法・診断基準により早期の診断・加療が行われるのが望まれる。...

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Published injibi to rinsho Vol. 56; no. Suppl.2; pp. S145 - S150
Main Authors 萩原, 直子, 橋本, 育子, 佐藤, 友里, 片桐, 伯真, 藤島, 一郎, 加藤, 真理, 中村, 智之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 2010
JIBI TO RINSHO KAI
Subjects
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi.56.S145

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Summary:緩徐進行性の両側食道入口部開大不全を伴う嚥下障害のみを呈し、輪状咽頭筋切断術での病理所見でミオパチーと考えられる症例を経験した。ただ、現在の診断基準では既知の疾患の確定診断は困難であり、過去の文献に示唆されるような頸部・咽頭筋に限局されたミオパチーの一つと判断したので報告する。疾患概念の確立のために、今後、同様の症例の集積・検証が必要と考える。輪状咽頭筋切断術の有効性は認められているが、新たな検査法・診断基準により早期の診断・加療が行われるのが望まれる。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi.56.S145