外耳道扁平上皮癌T1・T2における側頭骨外側切除術の有用性について
当科にて初期治療を行った外耳道扁平上皮癌T1およびT2患者10例を対象に臨床像,治療内容を検討した。治療は根治性の点から側頭骨外側切除術を勧めたが,同手術を施行したのは6例で,2例に外耳道部分切除術,2例に放射線療法が行われた。治療方法別3年無病生存率は,側頭骨外側切除術が83%,外耳道部分切除術が50%,放射線療法が50%であった。再発は側頭骨外側切除術1例,外耳道部分切除術1例,放射線療法1例に認め,全て放射線治療抵抗性で側頭下窩の腫瘍浸潤による原病死に至った。以上より,再発の救済は困難で,硬性組織が安全域の側頭骨外側切除術によって腫瘍を一塊切除することが局所早期外耳道癌に対し有用であるこ...
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| Published in | 頭頸部外科 Vol. 28; no. 2; pp. 143 - 147 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2018
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| Subjects | |
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| ISSN | 1349-581X 1884-474X |
| DOI | 10.5106/jjshns.28.143 |
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| Summary: | 当科にて初期治療を行った外耳道扁平上皮癌T1およびT2患者10例を対象に臨床像,治療内容を検討した。治療は根治性の点から側頭骨外側切除術を勧めたが,同手術を施行したのは6例で,2例に外耳道部分切除術,2例に放射線療法が行われた。治療方法別3年無病生存率は,側頭骨外側切除術が83%,外耳道部分切除術が50%,放射線療法が50%であった。再発は側頭骨外側切除術1例,外耳道部分切除術1例,放射線療法1例に認め,全て放射線治療抵抗性で側頭下窩の腫瘍浸潤による原病死に至った。以上より,再発の救済は困難で,硬性組織が安全域の側頭骨外側切除術によって腫瘍を一塊切除することが局所早期外耳道癌に対し有用であることが示唆された。 |
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| ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
| DOI: | 10.5106/jjshns.28.143 |