成長ホルモン治療を行う思春期にある子どもとその母親の治療への取り組みと治療に関する認識

成長ホルモン(以下、GH)治療を行う思春期にある子どもとその母親の治療への取り組みと治療に関する認識を明らかにすることを目的とした。3組の親子に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。治療への取り組みと治療に関する認識として、子どもでは【毎日の治療は生活の一部】、【GH治療中のほかの子どものことが知りたい】、【治療には嫌な面がある】といった6つのカテゴリーが、母親では【日々の治療は自分なりのやり方で続けている】、【治療のことをもっと知りたい】、【子どもにかかわる人々には低身長に関心をもってほしい】といった8つのカテゴリーが生成された。GH治療を受ける思春期にある子どもが主体的に治療に取り組む...

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Published in日本小児看護学会誌 Vol. 34; pp. 136 - 144
Main Author 田中 さおり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児看護学会 2025
日本小児看護学会
Subjects
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ISSN1344-9923
2423-8457
DOI10.20625/jschn.34_136

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Summary:成長ホルモン(以下、GH)治療を行う思春期にある子どもとその母親の治療への取り組みと治療に関する認識を明らかにすることを目的とした。3組の親子に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。治療への取り組みと治療に関する認識として、子どもでは【毎日の治療は生活の一部】、【GH治療中のほかの子どものことが知りたい】、【治療には嫌な面がある】といった6つのカテゴリーが、母親では【日々の治療は自分なりのやり方で続けている】、【治療のことをもっと知りたい】、【子どもにかかわる人々には低身長に関心をもってほしい】といった8つのカテゴリーが生成された。GH治療を受ける思春期にある子どもが主体的に治療に取り組むための支援や、子どもと母親が治療に関する情報を得る機会として子ども同士、母親同士が交流する場を設ける必要性、子どもとかかわるすべての職種を対象とした低身長に対する意識向上に向けた啓発活動の重要性が示唆された。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.34_136