VURに対する内視鏡手術の歴史
膀胱尿管逆流 (VUR : Vesicoureteral reflux) は, 解剖学的あるいは機能的な異常が原因で, 尿管膀胱移行部の逆流防止機構が未熟, あるいは破綻した結果, 膀胱にたまった尿が尿管から腎盂腎杯あるいは腎内へ逆流する (IRR : Intrarenal reflux) 現象である. 先天的な解剖学的異常や機能的異常により逆流防止機構が不全あるいは未熟で発生する場合は原発性 (primary) VURとよばれ, 下部尿路に器質的な閉塞や神経学的な機能障害が存在し (後部尿道弁, 前部尿道憩室, 尿道低形成, 神経因性膀胱など), 逆流防止機構が破綻した結果で発生する場合には...
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          | Published in | Japanese Journal of Endourology and Robotics Vol. 36; no. 1; pp. 29 - 31 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会
    
        2023
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| Subjects | |
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| ISSN | 2436-875X | 
| DOI | 10.11302/jserjje.36.1_29 | 
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| Summary: | 膀胱尿管逆流 (VUR : Vesicoureteral reflux) は, 解剖学的あるいは機能的な異常が原因で, 尿管膀胱移行部の逆流防止機構が未熟, あるいは破綻した結果, 膀胱にたまった尿が尿管から腎盂腎杯あるいは腎内へ逆流する (IRR : Intrarenal reflux) 現象である. 先天的な解剖学的異常や機能的異常により逆流防止機構が不全あるいは未熟で発生する場合は原発性 (primary) VURとよばれ, 下部尿路に器質的な閉塞や神経学的な機能障害が存在し (後部尿道弁, 前部尿道憩室, 尿道低形成, 神経因性膀胱など), 逆流防止機構が破綻した結果で発生する場合には続発性・二次性 (secondary) VURと称される. VURの発生頻度は小児のおよそ1% (0.4-1.8%) に発生すると推定されているが, 症状をともなわずに潜在する場合も含めた正確な頻度は明らかではない. VURに対する手術療法は, 尿管膀胱新吻合すなわち粘膜下トンネルの延長, 確保により逆流防止機構の獲得と内視鏡的注入療法がある. | 
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| ISSN: | 2436-875X | 
| DOI: | 10.11302/jserjje.36.1_29 |