腹腔鏡下盲腸部分切除術を施行した遺残虫垂炎の1例

症例は57歳,女性.7カ月前に他院にて,急性虫垂炎に対して腹腔鏡下虫垂切除術を施行された.前日からの右下腹部痛を主訴に近医を受診.抗菌薬投与も改善せず,翌日当院を紹介受診した.体温は37.5℃で,WBC 9,500/μl,CRP 12.3mg/dlと炎症反応の上昇を認めた.腹部造影CTでは盲腸の尾側に管腔構造を認め,先端部にstapleを疑うhigh density areaを認めた.以上より遺残虫垂炎と診断し,緊急手術を施行した.10mm長の遺残虫垂を同定し,腹腔鏡下盲腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では,遺残虫垂に蜂窩織炎性の炎症を認めた.術後経過は良好で,術後7日目に退院した....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 80; no. 2; pp. 346 - 350
Main Authors 村瀬, 秀明, 朴, 成進, 福内, 敦, 林, 美貴子, 井石, 秀明, 小川, あゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2019
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.80.346

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Summary:症例は57歳,女性.7カ月前に他院にて,急性虫垂炎に対して腹腔鏡下虫垂切除術を施行された.前日からの右下腹部痛を主訴に近医を受診.抗菌薬投与も改善せず,翌日当院を紹介受診した.体温は37.5℃で,WBC 9,500/μl,CRP 12.3mg/dlと炎症反応の上昇を認めた.腹部造影CTでは盲腸の尾側に管腔構造を認め,先端部にstapleを疑うhigh density areaを認めた.以上より遺残虫垂炎と診断し,緊急手術を施行した.10mm長の遺残虫垂を同定し,腹腔鏡下盲腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では,遺残虫垂に蜂窩織炎性の炎症を認めた.術後経過は良好で,術後7日目に退院した.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.80.346