閉鎖孔ヘルニアに対する手術治療法の検討
要旨:当科で手術した33例の閉鎖孔ヘルニアについて検討した。年齢は平均86.4歳,全例女性であった。全例が術前に骨盤CTで本症と診断できた。手術法は33例中18例に小腸部分切除を行った。術後入院期間は平均29.5日間と長期化したが,全例治癒退院できた。腸管切除の有無で腸管切除群と非腸管切除群に分けたが,腸管切除群の方が有意に発症から手術までの時間が長く,術後合併症も多く,術後入院期間も長かった。また,嵌頓腸管の整復時の腸管穿孔について比較検討したところ,水圧・用手圧迫群が牽引群に比べて有意に腸管損傷が少なく,術後合併症も少なく,術後入院期間も短かった。嵌頓腸管の整復では水圧法,用手圧迫法が推奨...
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          | Published in | 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 33; no. 6; pp. 937 - 940 | 
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| Main Authors | , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本腹部救急医学会
    
        2013
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 1340-2242 1882-4781  | 
| DOI | 10.11231/jaem.33.937 | 
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| Summary: | 要旨:当科で手術した33例の閉鎖孔ヘルニアについて検討した。年齢は平均86.4歳,全例女性であった。全例が術前に骨盤CTで本症と診断できた。手術法は33例中18例に小腸部分切除を行った。術後入院期間は平均29.5日間と長期化したが,全例治癒退院できた。腸管切除の有無で腸管切除群と非腸管切除群に分けたが,腸管切除群の方が有意に発症から手術までの時間が長く,術後合併症も多く,術後入院期間も長かった。また,嵌頓腸管の整復時の腸管穿孔について比較検討したところ,水圧・用手圧迫群が牽引群に比べて有意に腸管損傷が少なく,術後合併症も少なく,術後入院期間も短かった。嵌頓腸管の整復では水圧法,用手圧迫法が推奨できる方法であると思われた。 | 
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| ISSN: | 1340-2242 1882-4781  | 
| DOI: | 10.11231/jaem.33.937 |