胃ESD後の遅発性穿孔に対する腹腔鏡下手術における手術手技の検討

胃の内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection:以下,ESD)後の遅発性穿孔は,発症した場合には穿孔径が大きく,内視鏡的に閉鎖が困難であり,緊急手術を要する場合が多いといわれている。今回われわれは胃ESD後の遅発性穿孔に対する緊急腹腔鏡下手術を3例経験した。遅発性穿孔の原因として,切開剝離の際または止血の際の筋層への過通電により筋層が壊死するためと考えられている。そのため穿孔部位周囲の組織は脆弱化しており,術中内視鏡と腹腔鏡によって至適な切除範囲を決定し縫合閉鎖を行う必要があると考えられた。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 38; no. 4; pp. 723 - 726
Main Authors 嶌岡, 成佳, 松本, 直基, 藤村, 昌樹, 佐藤, 功, 髙山, 昇一, 千野, 佳秀, 田畑, 智丈, 田儀, 知之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.05.2018
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.38.723

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Summary:胃の内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection:以下,ESD)後の遅発性穿孔は,発症した場合には穿孔径が大きく,内視鏡的に閉鎖が困難であり,緊急手術を要する場合が多いといわれている。今回われわれは胃ESD後の遅発性穿孔に対する緊急腹腔鏡下手術を3例経験した。遅発性穿孔の原因として,切開剝離の際または止血の際の筋層への過通電により筋層が壊死するためと考えられている。そのため穿孔部位周囲の組織は脆弱化しており,術中内視鏡と腹腔鏡によって至適な切除範囲を決定し縫合閉鎖を行う必要があると考えられた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.38.723