腎細胞癌胆嚢転移の1例

今回われわれは,腎癌手術後2年目に胆嚢転移をきたした症例を経験したので報告する.症例は72歳の男性で,2年前に左腎細胞癌の診断で左腎摘出術を受けた.その後,肝硬変に対し当院内科に通院中であったが腹部エコーで胆嚢ポリープを指摘され,増大傾向であったため腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.組織学的に淡明細胞癌の所見であり,前回手術の腎細胞癌の組織像とも一致したため腎細胞癌の胆嚢転移と診断した.腎細胞癌の胆嚢転移は本邦報告21件と極めてまれであり,文献的考察を加えて報告する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 76; no. 3; pp. 593 - 597
Main Authors 江上, 拓哉, 八谷, 泰孝, 北原, 光太郎, 福山, 時彦, 中村, 賢二, 槇原, 康亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.76.593

Cover

More Information
Summary:今回われわれは,腎癌手術後2年目に胆嚢転移をきたした症例を経験したので報告する.症例は72歳の男性で,2年前に左腎細胞癌の診断で左腎摘出術を受けた.その後,肝硬変に対し当院内科に通院中であったが腹部エコーで胆嚢ポリープを指摘され,増大傾向であったため腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.組織学的に淡明細胞癌の所見であり,前回手術の腎細胞癌の組織像とも一致したため腎細胞癌の胆嚢転移と診断した.腎細胞癌の胆嚢転移は本邦報告21件と極めてまれであり,文献的考察を加えて報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.76.593