間欠的クローズドロック症例におけるjoint effusionと関節痛の関連について

目的: 間欠的クローズドロック症例におけるjoint effusion (以下JE) の有無と関節痛の関係について検討した。 対象: 2004年4月から2005年12月に当科を受診した間欠的クローズドロック症例49例49関節 (男性9例, 女性40例, 有痛症例25例25関節, 無痛症例24例24関節) を対象とした。比較対照として顎関節症II型症例30例33関節を用いた。 方法: MRIでJEの有無を調査した。JEの程度はLarheimらのgrading systemを用い, 関節痛はvisual analog scale (以下VAS) で評価した。間欠的クローズドロック症例における有痛症...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJournal of the Japanese Society for the Temporomandibular Joint Vol. 19; no. 2; pp. 153 - 157
Main Authors 櫻井, 仁亨, 高, 楠旻, 森田, 伸, 依田, 泰, 今井, 英樹, 小村, 健, 宮村, 壽一, 佐久間, 琢, 塚原, 宏泰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本顎関節学会 2007
The Japanese Society for Temporomandibular Joint
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0915-3004
1884-4308
DOI10.11246/gakukansetsu1989.19.153

Cover

More Information
Summary:目的: 間欠的クローズドロック症例におけるjoint effusion (以下JE) の有無と関節痛の関係について検討した。 対象: 2004年4月から2005年12月に当科を受診した間欠的クローズドロック症例49例49関節 (男性9例, 女性40例, 有痛症例25例25関節, 無痛症例24例24関節) を対象とした。比較対照として顎関節症II型症例30例33関節を用いた。 方法: MRIでJEの有無を調査した。JEの程度はLarheimらのgrading systemを用い, 関節痛はvisual analog scale (以下VAS) で評価した。間欠的クローズドロック症例における有痛症例と無痛症例のJE出現率, 間欠的クローズドロック有痛症例と顎関節症II型症例のJE出現率, 全間欠的クローズドロック症例におけるJEと関節痛との関連について検討した。 結果: 間欠的クローズドロック症例では有痛症例で20関節 (80.0%), 無痛症例で21関節 (87.5%) にJEが認められ, 顎関節症II型症例では1関節 (3.0%) であった。間欠的クローズドロック症例における有痛症例と無痛症例のJE出現率に有意差はなく, 間欠的クローズドロック有痛症例と顎関節症II型症例のJE出現率には有意差が認められた。また, 間欠的クローズドロック症例におけるJEの程度と関節痛には有意差は認められなかった。 結論: JEの有無やJEの程度間では, 関節痛強度に差がないことが示唆された。
ISSN:0915-3004
1884-4308
DOI:10.11246/gakukansetsu1989.19.153