失語症友の会の加盟団体数の推移とその関連要因の検討

【目的】失語症友の会は 1980 年代から日本各地に数多く発足したが, 2005 年以降は減少を続けており, 失語症友の会の団体数増減の要因を明らかにする。【対象】失語症友の会全国組織の理事経験者 3 組。 【方法】インタビュー内容をテキストデータ化し, 計量テキスト分析を行った。質問項目は, 1. 失語症友の会の意義, 2. 全国組織が結成された背景, 3. 加盟団体数の増加理由, 4. 加盟団体数が減少に転じた理由, 5. 加盟団体数が減少を続ける理由, 6. これからの失語症友の会に必要なこととした。【結果】失語症友の会の意義では「仲間づくり」, 加盟団体数の増加要因では「熱心な当事者や...

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Published in高次脳機能研究 (旧 失語症研究) Vol. 40; no. 4; pp. 432 - 436
Main Authors 種村, 純, 原山, 秋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会 31.12.2020
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ISSN1348-4818
1880-6554
DOI10.2496/hbfr.40.432

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Summary:【目的】失語症友の会は 1980 年代から日本各地に数多く発足したが, 2005 年以降は減少を続けており, 失語症友の会の団体数増減の要因を明らかにする。【対象】失語症友の会全国組織の理事経験者 3 組。 【方法】インタビュー内容をテキストデータ化し, 計量テキスト分析を行った。質問項目は, 1. 失語症友の会の意義, 2. 全国組織が結成された背景, 3. 加盟団体数の増加理由, 4. 加盟団体数が減少に転じた理由, 5. 加盟団体数が減少を続ける理由, 6. これからの失語症友の会に必要なこととした。【結果】失語症友の会の意義では「仲間づくり」, 加盟団体数の増加要因では「熱心な当事者や家族の勧誘」と「言語聴覚士の協力」, 減少要因では「介護保険」「高齢化」「後継者問題」, これからの友の会に必要なことでは「言語聴覚士の関与」「行政への働きかけ」などの回答が得られた。【結論】失語症友の会の加盟団体数の推移には, 発足当時に貢献した方々の存在とその方々の介護保険, 高齢化, 後継者問題などが関与していることが示唆された。
ISSN:1348-4818
1880-6554
DOI:10.2496/hbfr.40.432