新規マクロライド系抗生物質TE-031の体内分布 ―オートラジオグラフィーおよびオートバクテリオグラフィーによる検討
TE-031 はエリスロマイシン(EM)のラクトン環6位水酸基をメトキシ基に変換した化学構造を有し, EM に比べ組織移行性に優れ, 特に肺に高い親和性を示すことが知られている. 今回演者らは, 感染時における TE-031 の体内分布を明らかにするため, 実験的ブドウ球菌感染マウスを用いオートラジオグラフィー(ARG)およびオートバクテリオグラフィー(ABG)により, EM と比較検討した. 〔方法〕 実験的感染モデル作製は ICR 系雄性マウス(5週令)を使用し, Staphylococcus aureus smith 4 株を感染菌として全身感染モデルは 107cfu/マウスを腹腔内接種...
Saved in:
Published in | 薬物動態 Vol. 3; no. 5; pp. 528 - 529 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本薬物動態学会
1988
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-1139 |
DOI | 10.2133/dmpk.3.528 |
Cover
Summary: | TE-031 はエリスロマイシン(EM)のラクトン環6位水酸基をメトキシ基に変換した化学構造を有し, EM に比べ組織移行性に優れ, 特に肺に高い親和性を示すことが知られている. 今回演者らは, 感染時における TE-031 の体内分布を明らかにするため, 実験的ブドウ球菌感染マウスを用いオートラジオグラフィー(ARG)およびオートバクテリオグラフィー(ABG)により, EM と比較検討した. 〔方法〕 実験的感染モデル作製は ICR 系雄性マウス(5週令)を使用し, Staphylococcus aureus smith 4 株を感染菌として全身感染モデルは 107cfu/マウスを腹腔内接種, 呼吸器感染モデルは 108cfu/マウスを気管内に接種した. 処理群は薬剤非投与群, TE-031 投与群および EM 投与群とし, ARG は N-メチル-C 標識の TE-031 および EMを, ABGでは非標識の両薬物を菌接種1時間後に20mg/kg 経口投与した. ARGおよび ABG作製ポイントは両感染モデルとも薬物投与後 2, 4, 8時間とし, ARGは正常マウスもあわせて作製し感染時と比較した. |
---|---|
ISSN: | 0916-1139 |
DOI: | 10.2133/dmpk.3.528 |