救急対応のレベルアップへの取り組み

A病院は山間部に位置し, 人口約15万人の地域における中核病院であり, 二次救急病院に指定されている。しかし独立した救急外来がないため, 平日昼間は各診療科の医師と看護師, 夜間休日は, 当直医師1名と当直看護師2名で救急患者に対応している。当直看護師は, 外来経験年数や救急対応能力に差があり, 不安と葛藤しながら相談電話や救急患者の対応をしている。また, 平成24年5月に新病院に移転し, 主要道路の近くに位置したこと, ヘリポートが新設されたことから, 今まで以上に多種多様な受診者や救急患者の搬入が予測された。そこで, どのスタッフも短時間で必要な観察と的確なアセスメントができ, トリアージ...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 63; no. 5; pp. 792 - 796
Main Authors 池田, 京子, 石腰, 由美, 玉腰, 晶美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2015
日本農村医学会
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.63.

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Summary:A病院は山間部に位置し, 人口約15万人の地域における中核病院であり, 二次救急病院に指定されている。しかし独立した救急外来がないため, 平日昼間は各診療科の医師と看護師, 夜間休日は, 当直医師1名と当直看護師2名で救急患者に対応している。当直看護師は, 外来経験年数や救急対応能力に差があり, 不安と葛藤しながら相談電話や救急患者の対応をしている。また, 平成24年5月に新病院に移転し, 主要道路の近くに位置したこと, ヘリポートが新設されたことから, 今まで以上に多種多様な受診者や救急患者の搬入が予測された。そこで, どのスタッフも短時間で必要な観察と的確なアセスメントができ, トリアージに一貫性を持たせることができるようにしたいと考えた。その方法として, 症状別トリアージ基準, 重症度分類の作成を行ない, 関係スタッフ全員の救急対応能力のレベルアップを目的とした学習会の開催や事例検討等に取り組んだ。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.63.