心不全の急性増悪発見に際しての看護師のフィジカルアセスメント項目についての臨床看護師の認識
臨床現場において,看護師が心不全患者の急性増悪について何をもって認識し,その急性増悪を早期に発見するために選択しているフィジカルアセスメント項目を明らかにするとともに,臨床経験年数ならびに心不全が急性増悪した患者への遭遇体験の有無の違いによるフィジカルアセスメント項目に対する認識の違いとの関連を検討することを目的とした.全国の200床以上の病院から無作為抽出を行い同意が得られた44病院,1,113名を対象とし,48のフィジカルアセスメント項目について自記式アンケート調査を行った. 臨床経験年数の長短あるいは遭遇体験の有無に関わらず看護師は,心不全の急性増悪を予測する場面については,「必要性」と...
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Published in | 日本臨床看護マネジメント学会誌 Vol. 1; p. 35 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
2019
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2435-2691 |
DOI | 10.34403/jsnam.1.0_35 |
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Summary: | 臨床現場において,看護師が心不全患者の急性増悪について何をもって認識し,その急性増悪を早期に発見するために選択しているフィジカルアセスメント項目を明らかにするとともに,臨床経験年数ならびに心不全が急性増悪した患者への遭遇体験の有無の違いによるフィジカルアセスメント項目に対する認識の違いとの関連を検討することを目的とした.全国の200床以上の病院から無作為抽出を行い同意が得られた44病院,1,113名を対象とし,48のフィジカルアセスメント項目について自記式アンケート調査を行った. 臨床経験年数の長短あるいは遭遇体験の有無に関わらず看護師は,心不全の急性増悪を予測する場面については,「必要性」とは時間的制約のある「緊急性」のことであると認識してアセスメント項目を選択する傾向があることを明らかにした.緊急性が高い場面を想定した際に,臨床経験年数5年未満の看護師と心不全が急性増悪した患者への遭遇体験がない看護師は急変一般に関する観察項目や数値化されやすいものを優先して選択する傾向を示した一方,臨床経験年数5年以上の看護師と心不全が急性増悪した患者への遭遇体験がある看護師は心不全に伴う身体所見を優先して選択する傾向を示した. |
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ISSN: | 2435-2691 |
DOI: | 10.34403/jsnam.1.0_35 |