下顎枝矢状分割術における骨性治癒形態の経時的観察

「緒言」 下顎枝矢状分割術(Sagittal splitting ramus osteotomy(SSRO))は, 分割骨片間の広い接触面積を確保できることから下顎骨移動術として適応頻度の高い手術法である1, 2). 分割した骨片は一般的にスクリューやプレートなどで固定され, 後戻りについては多くの報告がなされている3-8). しかし, 分割部骨片のリモデリングの様相, 特に分割部骨片の経時的な治癒形態について詳細に観察した報告は少ない9, 10). そこで, 本研究では, SSRO術後のより詳細な骨性治癒形態を知る目的で, 分割部骨片の治癒形態の経時的変化を観察し, 検討した. 「研究方法」...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 18; no. 4; pp. 259 - 267
Main Authors 内田, 玲子, 立石, 千鶴, 澁谷, 恭之, 横尾, 聡, 古森, 孝英, 長谷川, 巧実, 古土井, 春吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 15.12.2008
日本顎変形症学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd1991.18.259

Cover

More Information
Summary:「緒言」 下顎枝矢状分割術(Sagittal splitting ramus osteotomy(SSRO))は, 分割骨片間の広い接触面積を確保できることから下顎骨移動術として適応頻度の高い手術法である1, 2). 分割した骨片は一般的にスクリューやプレートなどで固定され, 後戻りについては多くの報告がなされている3-8). しかし, 分割部骨片のリモデリングの様相, 特に分割部骨片の経時的な治癒形態について詳細に観察した報告は少ない9, 10). そこで, 本研究では, SSRO術後のより詳細な骨性治癒形態を知る目的で, 分割部骨片の治癒形態の経時的変化を観察し, 検討した. 「研究方法」 1. 対象 対象は, 2003年8月から2006年2月までの期間に神戸大学医学部附属病院歯科口腔外科において, 骨格性下顎前突症と診断され, 両側にSSRO(Obwegeser-Dal Pont法に準ず)が施行された11例22側(女性9例, 男性2例)とした.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.18.259