膵癌による遠位胆管閉塞に対する胆道ドレナージ ERCP,EUSを含めて

膵癌による閉塞性黄疸の胆道ドレナージの第一選択は内視鏡的経乳頭的アプローチである.切除不能例では,self-expandable metalic stent(SEMS)が主に用いられる.SEMSにはuncovered SEMS(USEMS)とcovered SEMS(CSEMS)がある.また,最近,逆流防止弁つきステント(anti-reflex metal stent:ARMS)や大口径SEMSが市販され,その有用性が報告されている.切除可能例では,plastic stent(PS)が頻用されてきたが,近年術前化学療法が行われるようになり,切除可能例においても,胆道再閉塞期間が長いSEMSが頻...

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Published in膵臓 Vol. 38; no. 4; pp. 182 - 191
Main Authors 北野, 雅之, 糸永, 昌弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本膵臓学会 31.08.2023
日本膵臓学会
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ISSN0913-0071
1881-2805
DOI10.2958/suizo.38.182

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Summary:膵癌による閉塞性黄疸の胆道ドレナージの第一選択は内視鏡的経乳頭的アプローチである.切除不能例では,self-expandable metalic stent(SEMS)が主に用いられる.SEMSにはuncovered SEMS(USEMS)とcovered SEMS(CSEMS)がある.また,最近,逆流防止弁つきステント(anti-reflex metal stent:ARMS)や大口径SEMSが市販され,その有用性が報告されている.切除可能例では,plastic stent(PS)が頻用されてきたが,近年術前化学療法が行われるようになり,切除可能例においても,胆道再閉塞期間が長いSEMSが頻用されるようになってきている.さらに,経乳頭的アプローチが困難・不能な症例に対して,超音波内視鏡下胆道ドレナージ術(endoscopic ultrasound guided biliary drainage:EUS-BD)が近年行われるようになり,良好な成績が報告されている.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.38.182