脳血管障害片麻痺患者の自転車エルゴメータによるトレーニングが運動負荷時酸素摂取応答と運動耐容能に与える影響

自転車エルゴメータによるトレーニングが脳血管障害片麻痺患者の回復期リハビリテーション期において運動耐容能と運動エネルギー効率を改善させうるか否かについて検討を行った。対象は,当センターに入院した歩行可能な脳血管障害片麻痺患者20名とした。対象患者に対して通常の理学療法に加えて入院時に測定したAnaerobic Thresholdレベルの運動強度での自転車エルゴメータによるトレーニングを1日に20分間,週に5回,8週間行った。入院時と理学療法8週間後の最大酸素摂取量と最高負荷量,時定数,酸素欠損を比較すると有意な改善が認められた。歩行可能な脳血管障害片麻痺患者において自転車エルゴメータによるトレ...

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Published in理学療法学 Vol. 29; no. 5; pp. 152 - 155
Main Authors 古川, 宏, 岩橋, 正典, 加藤, 順一, 村上, 雅仁, 横山, 光宏, 谷崎, 俊郎, 平山, 昌男, 山辺, 裕, 永田, 安雄, 細川, 晃代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.08.2002
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00001311621

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Summary:自転車エルゴメータによるトレーニングが脳血管障害片麻痺患者の回復期リハビリテーション期において運動耐容能と運動エネルギー効率を改善させうるか否かについて検討を行った。対象は,当センターに入院した歩行可能な脳血管障害片麻痺患者20名とした。対象患者に対して通常の理学療法に加えて入院時に測定したAnaerobic Thresholdレベルの運動強度での自転車エルゴメータによるトレーニングを1日に20分間,週に5回,8週間行った。入院時と理学療法8週間後の最大酸素摂取量と最高負荷量,時定数,酸素欠損を比較すると有意な改善が認められた。歩行可能な脳血管障害片麻痺患者において自転車エルゴメータによるトレーニングにより,末梢運動骨格筋の代謝の改善が得られ運動効率が改善したと考えられた。また,低負荷定常負荷試験による時定数と酸素欠損を運動能力の指標にすることが有用であると示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001311621