左上区の肺内リンパ節に対するEBUS-TBNAの検討

背景.超音波ガイド下経気管支針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration;EBUS-TBNA)は肺癌のN因子診断において有用性が高いが,肺内リンパ節病変の診断に関しての報告は少ない.方法.当院でBF-UC290Fを用いて左上区の肺内リンパ節に対してEBUS-TBNAを試みた4症例を後方視的に検討した.結果.標的としたリンパ節は亜区域気管支周囲リンパ節(#14)1例,区域気管支周囲リンパ節(#13)3例であった.リンパ節の描出は4例ともに可能であったが,#14リンパ節の穿刺は不可能であった.穿刺可能であっ...

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Published in気管支学 Vol. 47; no. 4; pp. 361 - 366
Main Authors 水上 泰, 水柿 秀紀, 吉田 有貴子, 畠山 酉季, 横内 浩, 安達 大史, 大泉 聡史, 山田 範幸, 朝比奈 肇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本呼吸器内視鏡学会 25.07.2025
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.47.4_361

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Summary:背景.超音波ガイド下経気管支針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration;EBUS-TBNA)は肺癌のN因子診断において有用性が高いが,肺内リンパ節病変の診断に関しての報告は少ない.方法.当院でBF-UC290Fを用いて左上区の肺内リンパ節に対してEBUS-TBNAを試みた4症例を後方視的に検討した.結果.標的としたリンパ節は亜区域気管支周囲リンパ節(#14)1例,区域気管支周囲リンパ節(#13)3例であった.リンパ節の描出は4例ともに可能であったが,#14リンパ節の穿刺は不可能であった.穿刺可能であった3例ではいずれも病理診断が得られ,1例では遺伝子パネル検査の提出も可能であった.穿刺不能の1例はその他3例と比較して,気管支内腔が狭く,穿刺の可否と気管支内腔最短径の関連が考えられた.結論.左上区の肺内リンパ節に対しても,BF-UC290Fを用いたEBUS-TBNAは有用な検査となりうる.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.47.4_361