第3回 胆管空腸吻合術後における晩期合併症 特に胆管空腸吻合部良性狭窄と肝内結石について

胆管空腸吻合術後の晩期合併症の中で,特に胆管炎,胆管空腸吻合部良性狭窄,肝内結石についてレビューを行った.発生率/発生時期中央値は,術後胆管炎が4.4~43%/術後4~48カ月,胆管空腸吻合部良性狭窄が1.9~18.6%/術後6.8~63カ月,肝内結石が2.4~10.2%/術後4.1年であった.胆管空腸吻合などの外科的に解剖学的構造が変更された患者における胆道アプローチ法として,バルーン小腸鏡下アプローチや超音波内視鏡下アプローチが積極的に行われるようになった.胆管空腸吻合部良性狭窄と肝内結石治療法としては,近年ではまず内視鏡的アプローチ,続いて経皮的アプローチが選択され,内視鏡的/経皮経肝的...

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Published in胆道 Vol. 38; no. 4; pp. 662 - 674
Main Authors 杉山, 晴俊, 新井田, 達雄, 西野, 隆義, 樋口, 亮太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本胆道学会 31.10.2024
日本胆道学会
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.38.662

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Summary:胆管空腸吻合術後の晩期合併症の中で,特に胆管炎,胆管空腸吻合部良性狭窄,肝内結石についてレビューを行った.発生率/発生時期中央値は,術後胆管炎が4.4~43%/術後4~48カ月,胆管空腸吻合部良性狭窄が1.9~18.6%/術後6.8~63カ月,肝内結石が2.4~10.2%/術後4.1年であった.胆管空腸吻合などの外科的に解剖学的構造が変更された患者における胆道アプローチ法として,バルーン小腸鏡下アプローチや超音波内視鏡下アプローチが積極的に行われるようになった.胆管空腸吻合部良性狭窄と肝内結石治療法としては,近年ではまず内視鏡的アプローチ,続いて経皮的アプローチが選択され,内視鏡的/経皮経肝的方法で改善困難/選択不能な場合に,外科的治療が試みられていた.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.38.662