包括的がんゲノムプロファイリング検査で抽出される二次的所見に関する実態調査―単施設の遡及的観察研究

近年,がんの個別化医療の進歩や次世代シーケンシング(next generation sequencing;NGS)の普及により,進行した固形がん患者に対して包括的ゲノムプロファイリング検査(comprehensive genome profiling testing;CGP)が行われるようになってきた.CGPでは二次的所見(secondary findings;SF)として,一定の頻度で遺伝性腫瘍の原因遺伝子など重要な生殖細胞系列バリアントが検出される.SFが検出された場合,患者およびその家族にとってがんリスクを予測しサーベイランスに繋げていくための重要な情報であり,適切に遺伝診療につなげてい...

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Published in遺伝性腫瘍 Vol. 22; no. 2; pp. 36 - 40
Main Authors 杉下, 陽堂, 津川, 浩一郎, 右田, 王介, 久我, 亜沙美, 本吉, 愛, 鈴木, 由妃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会 31.10.2022
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ISSN2435-6808
DOI10.18976/jsht.22.2_36

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Summary:近年,がんの個別化医療の進歩や次世代シーケンシング(next generation sequencing;NGS)の普及により,進行した固形がん患者に対して包括的ゲノムプロファイリング検査(comprehensive genome profiling testing;CGP)が行われるようになってきた.CGPでは二次的所見(secondary findings;SF)として,一定の頻度で遺伝性腫瘍の原因遺伝子など重要な生殖細胞系列バリアントが検出される.SFが検出された場合,患者およびその家族にとってがんリスクを予測しサーベイランスに繋げていくための重要な情報であり,適切に遺伝診療につなげていく必要がある.今回,当院で施行したCGPにおけるSFの検出とその結果開示,および遺伝外来受診状況について検討したので報告する.
ISSN:2435-6808
DOI:10.18976/jsht.22.2_36