陳旧性心筋梗塞に伴うelectrical stormに対してアブレーションにて救命し得た1例

症例は50歳代男性.2006年に前壁中隔心筋梗塞に伴うVTストームに対してカテーテルアブレーションおよびICD植込み術施行され,以後ICD作動なく外来通院していた.2016年2月に発熱,嘔吐出現し,ICD頻回作動あり,当院救急搬送.VTストームに対するICD頻回作動であり,薬物治療に難渋したため,補助循環管理(PCPS,IABP含む)を要した.一時状態安定しPCPS離脱に成功したが,再度発熱あり,VTストーム再発した.発熱の原因は閉塞性胆管炎に伴う敗血症と診断し,内視鏡的乳頭筋切開術施行した.VTに対して,後日カテーテルアブレーション施行.ペースマップでは前壁中隔の瘢痕境界域に2種類のVT#1...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inShinzo Vol. 49; no. SUPPL.1; pp. S1_149 - S1_154
Main Authors 藤井, 洋之, 中村, 玲奈, 櫻田, 春水, 雨宮, 未季, 中野, 国晃, 平岡, 昌和, 垰本, 優太, 佐藤, 慶和, 島田, 博史, 清水, 雅人, 山分, 規義, 飯谷, 宗弘, 山上, 洋介, 西﨑, 光弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 28.08.2017
Japan Heart Foundation
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.49.S1_149

Cover

More Information
Summary:症例は50歳代男性.2006年に前壁中隔心筋梗塞に伴うVTストームに対してカテーテルアブレーションおよびICD植込み術施行され,以後ICD作動なく外来通院していた.2016年2月に発熱,嘔吐出現し,ICD頻回作動あり,当院救急搬送.VTストームに対するICD頻回作動であり,薬物治療に難渋したため,補助循環管理(PCPS,IABP含む)を要した.一時状態安定しPCPS離脱に成功したが,再度発熱あり,VTストーム再発した.発熱の原因は閉塞性胆管炎に伴う敗血症と診断し,内視鏡的乳頭筋切開術施行した.VTに対して,後日カテーテルアブレーション施行.ペースマップでは前壁中隔の瘢痕境界域に2種類のVT#1:左脚ブロック/上方軸,およびVT#2:右脚ブロック/上方軸を含むmultiple exit siteを認め,同部位への通電で,VTは誘発不能となった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.49.S1_149