胃空腸バイパス手術症例における術前予後指標の検討
切除不能胃癌胃空腸バイパス手術症例において,ECOGのPS(PS),Glasgow Prognostic Score(GPS),Prognostic Nutrition Index(PNI),Neutrophil/Lymphocyte Ratio(NLR)などが術前予後指標として有用であるかを後ろ向きに検討した.対象は2施設にて胃空腸バイパス術を行った切除不能胃癌74例.生存成績は,PS 0,1の全生存期間中央値(OS)は287日でPS 2では218日であり,有意差は認めなかった(p=0.4882).GPS 0,1のOSは294日でGPS 2では122日であり,GPS 2の予後は不良であった(...
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Published in | 外科と代謝・栄養 Vol. 49; no. 2; pp. 95 - 100 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本外科代謝栄養学会
2015
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Subjects | |
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ISSN | 0389-5564 2187-5154 |
DOI | 10.11638/jssmn.49.2_95 |
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Summary: | 切除不能胃癌胃空腸バイパス手術症例において,ECOGのPS(PS),Glasgow Prognostic Score(GPS),Prognostic Nutrition Index(PNI),Neutrophil/Lymphocyte Ratio(NLR)などが術前予後指標として有用であるかを後ろ向きに検討した.対象は2施設にて胃空腸バイパス術を行った切除不能胃癌74例.生存成績は,PS 0,1の全生存期間中央値(OS)は287日でPS 2では218日であり,有意差は認めなかった(p=0.4882).GPS 0,1のOSは294日でGPS 2では122日であり,GPS 2の予後は不良であった(p<0.0001).PNI?40のOSは305日でPNI<40では193日であり,PNI<40の予後は不良であった(p=0.0088).NLR?3のOSは294日でNLR>3では188日であり,NLR>3の予後は不良であった(p=0.0491).多変量解析ではGPS2 vs GPS0,1(HR 3.448, 95% CI:1.413-8.416, p=0.0065)のみが予後因子であった. 【結語】切除不能進行胃癌に対する胃空腸バイパス手術例において,GPSは術前予後指標として有用である. |
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ISSN: | 0389-5564 2187-5154 |
DOI: | 10.11638/jssmn.49.2_95 |