内側に装着圧力を加える圧力負荷機能を有した開発装具が変形性膝関節症の立ち上がり動作に与える影響

〔目的〕変形性膝関節症患者の立ち上がり動作に与える装具の影響を,既存装具と装着圧力に着目した開発装具とを比較した.〔対象と方法〕K-L分類でGrade 2が1名,Grade 3が7名,Grade 4が2名の合計10名の膝OA患者を対象とした.立ち上がり動作における関節角度,筋活動,足圧分布について,既存装具と開発装具それぞれの使用時の計測結果を比較した.〔結果〕関節角度は体幹前傾角度で,足圧分布は健側の小趾球,踵外側に有意差が認められた.筋活動は内側広筋,外側広筋ともに有意差は認められなかった.〔結語〕開発装具の装着により,膝OA患者の立ち上がり動作時の体幹前傾は抑制され,健側の小趾球と踵外側...

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Published in理学療法科学 Vol. 40; no. 3; pp. 125 - 130
Main Authors 馬場, 智大, 遠藤, 正英, 橋本, 将志, 山本, 裕晃, 和田, 親宗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2025
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.40.125

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Summary:〔目的〕変形性膝関節症患者の立ち上がり動作に与える装具の影響を,既存装具と装着圧力に着目した開発装具とを比較した.〔対象と方法〕K-L分類でGrade 2が1名,Grade 3が7名,Grade 4が2名の合計10名の膝OA患者を対象とした.立ち上がり動作における関節角度,筋活動,足圧分布について,既存装具と開発装具それぞれの使用時の計測結果を比較した.〔結果〕関節角度は体幹前傾角度で,足圧分布は健側の小趾球,踵外側に有意差が認められた.筋活動は内側広筋,外側広筋ともに有意差は認められなかった.〔結語〕開発装具の装着により,膝OA患者の立ち上がり動作時の体幹前傾は抑制され,健側の小趾球と踵外側の足圧分布が軽減したことにより,両側性の立ち上がり動作ができ有用性があることが考えられる.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.40.125