薬剤師による頭痛患者対応に求められるもの

片頭痛は,激しい痛みとともに光過敏や悪心・嘔吐などを伴い,日常生活に大きな負担を与える.しかし,片頭痛を有する多くの患者や生活者は医療機関に受診せず,自己判断で一般用医薬品を使用している.鎮痛薬の安易な連用は薬剤の使用過多による頭痛を招く可能性がある.また近年,医療用医薬品には新規の急性期治療薬や予防薬が登場し,スイッチOTC薬として予防薬のジメトチアジンが候補に挙がっている.頭痛治療の選択肢が増え,発作間欠期を含めた患者のフォローアップが重要視される中,薬剤師が相談相手となる例は少ない.本稿では頭痛治療において薬剤師に求められる役割としてセルフメディケーション・セルフケアのサポート,医療連携...

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Published in薬局薬学 Vol. 16; no. 2; pp. 104 - 112
Main Authors 石井, 正和, 伊東, 育己
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本薬局学会 2024
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ISSN1884-3077
2434-3242
DOI10.32160/yakkyoku.ra.2024-0004

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Summary:片頭痛は,激しい痛みとともに光過敏や悪心・嘔吐などを伴い,日常生活に大きな負担を与える.しかし,片頭痛を有する多くの患者や生活者は医療機関に受診せず,自己判断で一般用医薬品を使用している.鎮痛薬の安易な連用は薬剤の使用過多による頭痛を招く可能性がある.また近年,医療用医薬品には新規の急性期治療薬や予防薬が登場し,スイッチOTC薬として予防薬のジメトチアジンが候補に挙がっている.頭痛治療の選択肢が増え,発作間欠期を含めた患者のフォローアップが重要視される中,薬剤師が相談相手となる例は少ない.本稿では頭痛治療において薬剤師に求められる役割としてセルフメディケーション・セルフケアのサポート,医療連携について概説する.
ISSN:1884-3077
2434-3242
DOI:10.32160/yakkyoku.ra.2024-0004