ラジコンサーボと赤外線ステレオカメラを使用した模擬血管への自動穿刺ロボットの開発
本報告では、赤外線カメラによる穿刺対象模擬血管の自動抽出と非接触血管位置の3次元推定を行い、小型穿刺ロボットにより模擬血管に自動穿刺するシステムを提案する。穿刺対象とする模擬血管は、長さ、直線性、太さなど考慮して決定する。模擬血管の3次元位置は、2台の赤外線カメラを使用して血管像を撮影し、2つのカメラで撮影した血管像を通過する3次元平面の交線によって表現する。採血ロボットは、ロボットアームを上下移動させるスライド機構1台、ロボットアームを構成するラジコン用の小型サーボモータ4個、穿刺針を直線運動させるアクチュエータ1個により構成した。ロボットアームは、肩関節および肘関節に配置したサーボモータに...
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Published in | 生体医工学 Vol. Annual58; no. Abstract; p. 278 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2020
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ISSN | 1347-443X 1881-4379 |
DOI | 10.11239/jsmbe.Annual58.278 |
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Summary: | 本報告では、赤外線カメラによる穿刺対象模擬血管の自動抽出と非接触血管位置の3次元推定を行い、小型穿刺ロボットにより模擬血管に自動穿刺するシステムを提案する。穿刺対象とする模擬血管は、長さ、直線性、太さなど考慮して決定する。模擬血管の3次元位置は、2台の赤外線カメラを使用して血管像を撮影し、2つのカメラで撮影した血管像を通過する3次元平面の交線によって表現する。採血ロボットは、ロボットアームを上下移動させるスライド機構1台、ロボットアームを構成するラジコン用の小型サーボモータ4個、穿刺針を直線運動させるアクチュエータ1個により構成した。ロボットアームは、肩関節および肘関節に配置したサーボモータにより、穿刺針の水平面内での2次元位置を制御する。また、手首関節には2つのサーボモータを使用して、穿刺針の方位角および伏角を制御する。さらに、直動アクチュエータにより、穿刺針を針の軸方向に直線運動させる。これにより、任意の位置に置かれた模擬血管を穿刺することが可能となる。また、模擬皮膚および模擬血管は、赤外線カメラによって撮影した人の腕の血管と同等に見えるように試作した。穿刺対象とする模擬血管を自動的に選択し、選択された血管の3次元位置を計測して、採血ロボットにより模擬血管に自動穿刺する実験を行った結果、注射器のシリンジを引くことにより逆血が見られたことから、自動穿刺が成功したことが確認された。 |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.Annual58.278 |