FiRSTの日本語化とその使用について

FiRST(fibromyalgia rapid screening tool)は,線維筋痛症(FM)を効率よく検出するために開発された問診表で,6項目の「はい・いいえ」で答える簡単な問診からなる.われわれは,原著者から許可を得たのち,FiRST日本語版を作成した.当科ペインクリニック外来において日本語版を用いたアンケート調査を行い,全71名の慢性痛患者から回答を得た.原著と同様,6項目中5項目以上陽性(「はい」と答える)をCut-off値とすると,FiRSTの6項目すべてにおいて,FMと他の慢性痛疾患群との群間比較で有意差を認め,感度は100%(11/11名),特異度は74.4%(51/60...

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Published in日本ペインクリニック学会誌 Vol. 19; no. 4; pp. 465 - 469
Main Authors 肥塚, 史郎, 荻野, 祐一, 関本, 研一, 齋藤, 繁, 木村, 裕明, 小幡, 英章, 戸部, 賢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 2012
日本ペインクリニック学会
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ISSN1340-4903
1884-1791
DOI10.11321/jjspc.11-0035

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Summary:FiRST(fibromyalgia rapid screening tool)は,線維筋痛症(FM)を効率よく検出するために開発された問診表で,6項目の「はい・いいえ」で答える簡単な問診からなる.われわれは,原著者から許可を得たのち,FiRST日本語版を作成した.当科ペインクリニック外来において日本語版を用いたアンケート調査を行い,全71名の慢性痛患者から回答を得た.原著と同様,6項目中5項目以上陽性(「はい」と答える)をCut-off値とすると,FiRSTの6項目すべてにおいて,FMと他の慢性痛疾患群との群間比較で有意差を認め,感度は100%(11/11名),特異度は74.4%(51/60名)であった.FiRSTの6項目の問診は,線維筋痛症の実体をよく表していると考えられた.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.11-0035