高齢腎移植ドナーの評価と管理

「はじめに」わが国は世界でも例を見ない超高齢社会を迎えており, 高齢化は今後も進んでいく. 腎移植は慢性腎臓病 (CKD) に対する腎代替療法として有効な治療法であり, 生命予後の改善とQOLの向上が期待できる. CKD患者の高齢化も進んでおり, 日本透析医学会の2021年の調査では新規透析導入患者の平均年齢は71.09歳と報告されており, 腎移植実施症例も高齢化の傾向にある. 一方, 世界でも有数の長寿国であるわが国は平均寿命だけでなく健康寿命も延伸しており, いわゆる「元気な高齢者」も多い. また, 医療技術・環境の進歩により, 超高齢者に対する外科的治療も安全に行われるようになってきた....

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Published in移植 Vol. 58; no. 4; pp. 313 - 317
Main Author 乾, 政志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
日本移植学会
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.4_313

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Summary:「はじめに」わが国は世界でも例を見ない超高齢社会を迎えており, 高齢化は今後も進んでいく. 腎移植は慢性腎臓病 (CKD) に対する腎代替療法として有効な治療法であり, 生命予後の改善とQOLの向上が期待できる. CKD患者の高齢化も進んでおり, 日本透析医学会の2021年の調査では新規透析導入患者の平均年齢は71.09歳と報告されており, 腎移植実施症例も高齢化の傾向にある. 一方, 世界でも有数の長寿国であるわが国は平均寿命だけでなく健康寿命も延伸しており, いわゆる「元気な高齢者」も多い. また, 医療技術・環境の進歩により, 超高齢者に対する外科的治療も安全に行われるようになってきた. このような背景から70歳を超える高齢者が腎移植ドナーとなるケースも珍しくなくなってきている.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.4_313