当院におけるrt-PA静注療法 : 平日日中と夜間休日の比較検討

2005年10月にrecombinant tissue plasminogen activator (rt-PA)静注療法が,脳梗塞への適応拡大として認可され,現在では急性期脳梗塞の治療として定着しつつある.しかし,rt-PA静注療法は発症から3時間以内での治療開始という制約があるため,時間帯を問わず発症からいかに早く治療開始に繋げることができるかが大きな課題となる.これまで,当院では約210例の急性期rt-PA静注療法を経験した.本稿ではそれらの症例に関して患者背景,臨床病型,投与前NIHSS,発症から当院搬入までの時間,搬入からrt-PA静注開始までの時間,予後について検討を行った.また,...

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 21; no. 7; pp. 550 - 554
Main Authors 御神本, 雅亮, 高橋, 州平, 高田, 英和, 上山, 憲司, 高梨, 正美, 中川原, 譲二, 村元, 恵美子, 中垣, 裕介, 中村, 博彦, 森, 大輔, 大里, 俊明, 荻野, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 20.07.2012
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.21.550

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Summary:2005年10月にrecombinant tissue plasminogen activator (rt-PA)静注療法が,脳梗塞への適応拡大として認可され,現在では急性期脳梗塞の治療として定着しつつある.しかし,rt-PA静注療法は発症から3時間以内での治療開始という制約があるため,時間帯を問わず発症からいかに早く治療開始に繋げることができるかが大きな課題となる.これまで,当院では約210例の急性期rt-PA静注療法を経験した.本稿ではそれらの症例に関して患者背景,臨床病型,投与前NIHSS,発症から当院搬入までの時間,搬入からrt-PA静注開始までの時間,予後について検討を行った.また,平日日中に搬入された群と夜間および休日に搬入された群に分け,それらの項目に差がないかを比較検討した.そして,それらの結果をもとに今後の課題の一つである発症から治療までの各段階における時間短縮について考察した.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.21.550