頚動脈狭窄症に対する外科治療 CEAの役割

「はじめに」 脳卒中治療ガイドライン2009では頚動脈狭窄症に対する外科治療はCEAが第1選択になっているにもかかわらず4), 本邦ではCASがCEAのほぼ倍の数施行されているのが現状である. この理由として, (1)CEA術者の不足, (2)CEA手術の技術伝承システムがない, (3)低侵襲手術への医学的・社会的流れ, が考えられる7). ところが, ステント手術が導入された10数年前からCEAは減少していくとみなされていたが, CASが保険適応となって以降も手術数の減少はない. 現時点ではCEAとCASの共存がbestと考えられるので, どのような症例でCEAの方がより安全に施行できるかの...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 42; no. 1; pp. 9 - 13
Main Authors 横須賀, 公彦, 戸井, 宏行, 木村, 和美, 宇野, 昌明, 松本, 典子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2014
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.42.9

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Summary:「はじめに」 脳卒中治療ガイドライン2009では頚動脈狭窄症に対する外科治療はCEAが第1選択になっているにもかかわらず4), 本邦ではCASがCEAのほぼ倍の数施行されているのが現状である. この理由として, (1)CEA術者の不足, (2)CEA手術の技術伝承システムがない, (3)低侵襲手術への医学的・社会的流れ, が考えられる7). ところが, ステント手術が導入された10数年前からCEAは減少していくとみなされていたが, CASが保険適応となって以降も手術数の減少はない. 現時点ではCEAとCASの共存がbestと考えられるので, どのような症例でCEAの方がより安全に施行できるかの見極めが大切である. この稿では当院のCEAとCASの選択方法とその成績, 今後のCEAの生き残りの方策を中心に述べる. 「CEAとCASの選択」 2009年4月から2013年6月まで川崎医科大学脳神経外科で施行したCEAおよびCASは93症例101手術である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.42.9