スマートフォンを脈波センサとして用いたリアルタイムHRV算出システムの開発 : 異なる光条件下での計測精度検証

自律神経の活動度を表す心拍変動指標(HRV)から,ストレス状態などの推定ができるといわれている.本研究は日常的なストレス管理を目的に,普及率の高いスマートフォンのカメラ機能を使って脈波計測ができ,HRVを算出できるシステムを開発した.本論では,2つの検証実験から,その実用性を評価した.まず,室内照明条件下(600lx)で,開発したシステムを用いた脈波の計測,およびHRVの算出を行い,心電図計測によって算出したHRVと比較した.次に,室内照明以外の光条件(0.2lx, 15000lx, 50000lx)で脈波を計測し,HRVを算出できるかを検証した.検証実験の結果,50000lx以外の光条件では...

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Published inバイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 Vol. 17; no. 2; pp. 1 - 8
Main Authors 橋爪, 絢子, 松井, 岳巳, 榛葉, 俊一, 馬場, 哲晃, 木戸, 秀和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメディカル・ファジィ・システム学会 23.12.2015
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ISSN1345-1537
2424-2578
DOI10.24466/jbfsa.17.2_1

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Summary:自律神経の活動度を表す心拍変動指標(HRV)から,ストレス状態などの推定ができるといわれている.本研究は日常的なストレス管理を目的に,普及率の高いスマートフォンのカメラ機能を使って脈波計測ができ,HRVを算出できるシステムを開発した.本論では,2つの検証実験から,その実用性を評価した.まず,室内照明条件下(600lx)で,開発したシステムを用いた脈波の計測,およびHRVの算出を行い,心電図計測によって算出したHRVと比較した.次に,室内照明以外の光条件(0.2lx, 15000lx, 50000lx)で脈波を計測し,HRVを算出できるかを検証した.検証実験の結果,50000lx以外の光条件では,システムと心電図でのHRVの算出結果に強い相関が認められた(LF:r=1.0, HF:r=0.99, p<0.05).
ISSN:1345-1537
2424-2578
DOI:10.24466/jbfsa.17.2_1