同一事例にケアを提供する訪問看護師とホームヘルパーの相互関係に関する研究

目的:訪問看護師とホームヘルパーがケアを提供する際に結んだ相互関係を類型化する.さらに,その比較を通して,ホームヘルパーとの連携において訪問看護師に求められることを検討する.方法:調査対象は,同一事例に対して看護・介護ケアを提供した訪問看護師とホームヘルパーである.データ収集方法は,半構成的面接法である.面接結果については,質的帰納的に分析を行った.結果と考察:訪問看護師とホームヘルパーの関係は,<情報共有の仕方>,<方法の一元化>,<役割分担の仕方>,<同盟の結び方>,<関係認識の仕方>,<成果の捉え方>,<ケアの...

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Published in日本地域看護学会誌 Vol. 9; no. 1; pp. 40 - 46
Main Authors 原田, 春美, 小西, 美智子, 寺岡, 佐和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本地域看護学会 2006
Japan Academy of Community Health Nursing
Subjects
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ISSN1346-9657
2432-0803
DOI10.20746/jachn.9.1_40

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Summary:目的:訪問看護師とホームヘルパーがケアを提供する際に結んだ相互関係を類型化する.さらに,その比較を通して,ホームヘルパーとの連携において訪問看護師に求められることを検討する.方法:調査対象は,同一事例に対して看護・介護ケアを提供した訪問看護師とホームヘルパーである.データ収集方法は,半構成的面接法である.面接結果については,質的帰納的に分析を行った.結果と考察:訪問看護師とホームヘルパーの関係は,<情報共有の仕方>,<方法の一元化>,<役割分担の仕方>,<同盟の結び方>,<関係認識の仕方>,<成果の捉え方>,<ケアの捉え方>,<連絡手段の用い方>という8つに分類された行動パターンの内容の組み合わせにより,協働型関係,適応型関係,競合型関係,分離型関係の4つに類型化された.また,訪問看護師がホームヘルパーと協働関係を形成し,連携するためには,相互助長の姿勢や学ぶ姿勢,対等の関係という認識,職務意識と職務に対する責任,課題を共有するという感覚,生活全体を支えるという意識をもつ必要性が示唆された.
ISSN:1346-9657
2432-0803
DOI:10.20746/jachn.9.1_40