胆膵癌に対して胆管・消化管ステント併用留置した4例の検討

「はじめに」 胆膵癌進行例では胆道閉塞に加え浸潤による胃十二指腸狭窄(GOO)をしばしば生じる. 胆道閉塞には自己拡張型金属ステント(SEMS)による胆道内瘻術が確立しているが, GOOに対する消化管SEMSの役割も高まっている. 我々は胆管・十二指腸SEMS併用留置を行った胆膵癌の4例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:86歳, 女性. 主訴:心窩部痛, 黄疸. 経過:CTにて切除不能胆管癌と診断. 胆管SEMS(Niti-S, センチュリーメディカル社製)留置により速やかに症状は消失. 9カ月後にGOO発症. 十二指腸SEMS(WallFlex, ボストン・サイエンティフ...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 78 - 79
Main Authors 福田, 裕昭, 石川, 文彦, 葛西, 豊高, 宮原, 庸介, 新田, 宙, 高橋, 誠, 山田, 千寿, 藤田, 昌久, 釜田, 茂幸, 相田, 俊明, 川辺, 晃一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.83.1_78

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Summary:「はじめに」 胆膵癌進行例では胆道閉塞に加え浸潤による胃十二指腸狭窄(GOO)をしばしば生じる. 胆道閉塞には自己拡張型金属ステント(SEMS)による胆道内瘻術が確立しているが, GOOに対する消化管SEMSの役割も高まっている. 我々は胆管・十二指腸SEMS併用留置を行った胆膵癌の4例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:86歳, 女性. 主訴:心窩部痛, 黄疸. 経過:CTにて切除不能胆管癌と診断. 胆管SEMS(Niti-S, センチュリーメディカル社製)留置により速やかに症状は消失. 9カ月後にGOO発症. 十二指腸SEMS(WallFlex, ボストン・サイエンティフィック社製)留置により翌日より食事摂取可能となった. 初診から第369病日に永眠. 【症例2】 患者:85歳, 男性. 主訴:黄疸, 上腹部痛. 経過:CTにてGOOを伴う切除不能膵癌と診断. 側視鏡挿入のため, 十二指腸にWallFlexを先行留置. 次いで経十二指腸SEMS的に胆管にNiti-Sを留置.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.83.1_78