スケール不変な顕著領域特徴に基づくCR画像からの指骨領域の自動位置合わせ

関節リウマチは代表的な骨疾患で,病態が進行すると関節の変形や機能障害が生じ患者のQOL(quality of life)を著しく低下させる.これらの診断には画像診断が有効であるが,医師の主観的な評価による診断精度のばらつきや,画像枚数の増加に伴う医師への負担増加などの問題が現存するため,これらの問題を克服し医師の負担を軽減することが重要な課題である.手のCR画像から定量的な評価支援を行うためのコンピュータ支援診断システムの必要性に応えるため,本稿では,手のCR画像からの指骨領域の自動位置合わせ法を提案する.指骨領域は同一被験者の過去と現在の手のCR画像から指骨領域をそれぞれ自動抽出したものを用...

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Published inバイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 Vol. 17; no. 2; pp. 35 - 42
Main Authors 石川, 聖二, タン, ジュークイ, 梶原, 将太, 村上, 誠一, 金, 亨燮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメディカル・ファジィ・システム学会 23.12.2015
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ISSN1345-1537
2424-2578
DOI10.24466/jbfsa.17.2_35

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Summary:関節リウマチは代表的な骨疾患で,病態が進行すると関節の変形や機能障害が生じ患者のQOL(quality of life)を著しく低下させる.これらの診断には画像診断が有効であるが,医師の主観的な評価による診断精度のばらつきや,画像枚数の増加に伴う医師への負担増加などの問題が現存するため,これらの問題を克服し医師の負担を軽減することが重要な課題である.手のCR画像から定量的な評価支援を行うためのコンピュータ支援診断システムの必要性に応えるため,本稿では,手のCR画像からの指骨領域の自動位置合わせ法を提案する.指骨領域は同一被験者の過去と現在の手のCR画像から指骨領域をそれぞれ自動抽出したものを用いる.位置合わせ法としては,指骨領域の関心領域上のエントロピーに基づく顕著領域特徴を求め,過去と現在画像上の顕著領域特徴間の関係性から最適な変形量を導出し,剛体変形を与えることにより,両画像の位置合わせを行い,経時的な変化部分を検出する.提案手法を3症例の過去と現在画像に適用し,良好な結果を得た.
ISSN:1345-1537
2424-2578
DOI:10.24466/jbfsa.17.2_35