自己組織化マップを用いた職場における労働者の健康分類
近年,産業医や産業看護職が取り扱う情報は多岐にわたっている.労働者の健康状態に応じた支援を行うためには,収集した情報を効率的かつ効果的に分析する必要がある.本研究では,労働者の健康状態の把握を目的に,職場で収集可能な3つの情報を用いて労働者の健康分類を試みた.某企業外労働衛生機関の労働者439人を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した.調査項目は,基本属性(生年月,性別),健康診断の総合判定,K6日本語版,チーム・コミュニケーション・インタフェース尺度を用いた.分析の対象者は,質問の回答に欠損がなかった262人(男性93人,女性169人)とした.分析手法には,データマイニングや多次元データの...
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Published in | バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 Vol. 15; no. 1; pp. 41 - 49 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
28.06.2013
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Subjects | |
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ISSN | 1345-1537 2424-2578 |
DOI | 10.24466/jbfsa.15.1_41 |
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Summary: | 近年,産業医や産業看護職が取り扱う情報は多岐にわたっている.労働者の健康状態に応じた支援を行うためには,収集した情報を効率的かつ効果的に分析する必要がある.本研究では,労働者の健康状態の把握を目的に,職場で収集可能な3つの情報を用いて労働者の健康分類を試みた.某企業外労働衛生機関の労働者439人を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した.調査項目は,基本属性(生年月,性別),健康診断の総合判定,K6日本語版,チーム・コミュニケーション・インタフェース尺度を用いた.分析の対象者は,質問の回答に欠損がなかった262人(男性93人,女性169人)とした.分析手法には,データマイニングや多次元データの可視化に応用されている自己組織化マップを用いた.分析の結果,全対象者は,9つの集団に分類できた.本研究では,労働者の健康状態を分類し,その健康状態を視覚的に示した.本研究で得られた健康分類は,労働者の複合的な健康状態の把握,および適切な措置が必要な対象集団の選択時に有用な健康分類であったと考える. |
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ISSN: | 1345-1537 2424-2578 |
DOI: | 10.24466/jbfsa.15.1_41 |