訪問看護師による在宅療養高齢者のチームアプローチに関する評価と関連要因

目的:目的は,在宅療養高齢者に対する多職種からなるチームアプローチの評価と関連要因について訪問看護の視点から明らかにすることである.方法:対象は,首都圏等の訪問看護師332人であり,方法は,無記名自記式質問紙調査(郵送法)である.従属変数は在宅療養高齢者のInterdisciplinary Team Approach(ITA)であり,独立変数は当該事例ならびにチームの基本属性,訪問看護師の個人要因ならびに環境要因である.重回帰分析を用いて分析した.結果:有効回答者数は133人(有効回答率:40.1%)であった.ITA評価得点の平均±標準偏差は65.2±14.7点であり,重回帰分析の結果,ITA...

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Published in日本地域看護学会誌 Vol. 18; no. 1; pp. 38 - 46
Main Authors 今松, 友紀, 池田, 舞子, 有本, 梓, 田髙, 悦子, 大河内, 彩子, 白谷, 佳恵, 臺, 有桂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本地域看護学会 31.08.2015
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ISSN1346-9657
2432-0803
DOI10.20746/jachn.18.1_38

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Summary:目的:目的は,在宅療養高齢者に対する多職種からなるチームアプローチの評価と関連要因について訪問看護の視点から明らかにすることである.方法:対象は,首都圏等の訪問看護師332人であり,方法は,無記名自記式質問紙調査(郵送法)である.従属変数は在宅療養高齢者のInterdisciplinary Team Approach(ITA)であり,独立変数は当該事例ならびにチームの基本属性,訪問看護師の個人要因ならびに環境要因である.重回帰分析を用いて分析した.結果:有効回答者数は133人(有効回答率:40.1%)であった.ITA評価得点の平均±標準偏差は65.2±14.7点であり,重回帰分析の結果,ITA評価の高さは,介護者の続柄が子の配偶者(β=0.189,p=0.017)であること,利用者・家族の生活支援に対する困難感がないこと(β=-0.278,p=0.001),チームにおける階層性・上下関係の認識がないこと(β=-0.208,p=0.009),在宅ケアシステムに関する職場内研修があること(β=0.224,p=0.005)との間に有意な関連が認められた.考察:在宅療養高齢者に対する多職種からなるチームアプローチを推進するためには,訪問看護における利用者・家族の生活支援の向上,柔軟なチームの組織構造,職場における在宅ケアシステム研修の充実が必要である.
ISSN:1346-9657
2432-0803
DOI:10.20746/jachn.18.1_38