大腿骨頸部骨折クリティカルパスの導入効果 3病院における検証

大腿骨頸部骨折は高齢者に多く、治療後の寝たきりを防ぐためにADLの早期自立は重要である。大腿骨頸部骨折のクリティカルパスを導入している3病院において, 導入前後の患者の入院期間、リハビリの段階の違いを比較した。その結果、病院Aではクリティカルパスの導入によってリハビリの開始時期のバラツキが小さくなり、退院時の歩行能力が低下することなく、入院期間が短縮していた。病院Bではクリティカルパス導入前からすでに入院期間は短かったが、導入後、理学療法士のベッドサイド初回訪問日が統一化された。病院Cでは、クリティカルパス導入後ケアのバラツキが小さくなり、ADL上昇の時期が早くなり、入院期間が短縮していたが、...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医療マネジメント学会雑誌 Vol. 4; no. 3; pp. 395 - 400
Main Authors 西林, 和美, 坂本, すが, 貝瀬, 友子, 門脇, りえこ, 近藤, 暁子, 菅田, 勝也, 五十川, 弥生, 穴井, 邦子, 柏木, とき江
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会 2003
日本医療マネジメント学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-6903
1884-6793
DOI10.11191/jhm2000.4.395

Cover

More Information
Summary:大腿骨頸部骨折は高齢者に多く、治療後の寝たきりを防ぐためにADLの早期自立は重要である。大腿骨頸部骨折のクリティカルパスを導入している3病院において, 導入前後の患者の入院期間、リハビリの段階の違いを比較した。その結果、病院Aではクリティカルパスの導入によってリハビリの開始時期のバラツキが小さくなり、退院時の歩行能力が低下することなく、入院期間が短縮していた。病院Bではクリティカルパス導入前からすでに入院期間は短かったが、導入後、理学療法士のベッドサイド初回訪問日が統一化された。病院Cでは、クリティカルパス導入後ケアのバラツキが小さくなり、ADL上昇の時期が早くなり、入院期間が短縮していたが、退院時の歩行能力の低下が見られた。3病院とも導入目的に応じた効果を得ていた。
ISSN:1345-6903
1884-6793
DOI:10.11191/jhm2000.4.395