青年期にある看護学生の自我同一性と仲間関係の検討

目的:青年期にある看護学生の発達課題である自我同一性の様相を明らかにすることと,自我同一性と友人とのかかわりを検討することである。 方法:同一県内の看護学生を対象とし,宮下(1987),榎本(2003,pp.60-72)らが作成した尺度,対象者の属性などで構成した質問紙による調査研究を実施した。そのうち214名を分析対象とした。 結果:本研究における看護学生の自我同一性を示すREIS:Ⅴの値は,他学部の女学生と類似しており,自我同一性の獲得が困難になっている状況を示唆していた。さらに,自我同一性と有意な相関が認められた10項目から,多重共線性を考慮し,友人に対する感情である【信頼・安定】【不安...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 37; no. 5; pp. 5_35 - 5_43
Main Authors 魚住, 郁子, 山田, 紀代美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.12.2014
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20140829004

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Summary:目的:青年期にある看護学生の発達課題である自我同一性の様相を明らかにすることと,自我同一性と友人とのかかわりを検討することである。 方法:同一県内の看護学生を対象とし,宮下(1987),榎本(2003,pp.60-72)らが作成した尺度,対象者の属性などで構成した質問紙による調査研究を実施した。そのうち214名を分析対象とした。 結果:本研究における看護学生の自我同一性を示すREIS:Ⅴの値は,他学部の女学生と類似しており,自我同一性の獲得が困難になっている状況を示唆していた。さらに,自我同一性と有意な相関が認められた10項目から,多重共線性を考慮し,友人に対する感情である【信頼・安定】【不安・懸念】【独立】【葛藤】を含んだ6項目との間で重回帰分析を実施した。本研究における看護学生の自我同一性には,友人への【信頼・安定】【独立】の感情が強い影響を与えていることが明らかになった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20140829004