看護者の患者指導技術の構成要素と構造化の試み

患者指導における指導技術評価ツール作成の基礎資料を得ることを目的として,看護者が患者指導において心がけていることの自由記述の分析から,指導技術の抽出と患者指導技術の構造化を試みた。対象者は,A県内の300床以上の総合病院10施設の看護者986名であり,そのうち477人の自由記述を分析対象とした。結果として,患者指導技術に関する1,073のコードが得られ,類似の内容を分類し52のサブカテゴリーと12のカテゴリーが抽出された。これらは先行研究の患者指導技術と対応していた。先行研究と12のカテゴリーから患者指導の構成要素として《情報収集・アセスメント》《計画立案》《実践》《評価》《環境》《看護者の態...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 32; no. 4; pp. 4_77 - 4_87
Main Authors 齋藤, 久美子, 一戸, とも子, 工藤, せい子, 會津, 桂子, 安杖, 優子, 西沢, 義子, 小林, 朱実, 小倉, 能理子, 石岡, 薫, 阿部, テル子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.09.2009
Subjects
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20090302007

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Summary:患者指導における指導技術評価ツール作成の基礎資料を得ることを目的として,看護者が患者指導において心がけていることの自由記述の分析から,指導技術の抽出と患者指導技術の構造化を試みた。対象者は,A県内の300床以上の総合病院10施設の看護者986名であり,そのうち477人の自由記述を分析対象とした。結果として,患者指導技術に関する1,073のコードが得られ,類似の内容を分類し52のサブカテゴリーと12のカテゴリーが抽出された。これらは先行研究の患者指導技術と対応していた。先行研究と12のカテゴリーから患者指導の構成要素として《情報収集・アセスメント》《計画立案》《実践》《評価》《環境》《看護者の態度》を抽出し,これらを指導過程に関するものと指導全体に関わるものに位置づけ患者指導技術の構造を導いた。  本研究の結果は,患者指導における指導技術評価ツール作成の基礎資料として活用できるものであると考える。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20090302007