量子ドットによる移植幹細胞in vivoイメージング

半導体材料や希土類錯体からなる量子ドットは,量子サイズ効果により従来の有機系蛍光プローブとは異なる優れた蛍光特性(超高感度,超高精細,超長寿命など)を有することから,その応用は分析化学の各分野に急速に拡大している.本論文では,近年,著者らが検討を進めてきた量子ドットの再生医療,殊に幹細胞移植治療への応用について紹介した.具体的には,ポリカチオン性リポソームや膜透過性ペプチドを用いた,半導体材料からなる量子ドットによる高効率幹細胞ラベリング技術,及び小動物用蛍光in vivoイメージング装置を用いた,近赤外領域に蛍光を発する量子ドットによる移植幹細胞in vivoイメージングについて概説した....

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Bibliographic Details
Published in分析化学 Vol. 64; no. 2; pp. 89 - 97
Main Authors 湯川, 博, 馬場, 嘉信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.02.2015
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.64.89

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Summary:半導体材料や希土類錯体からなる量子ドットは,量子サイズ効果により従来の有機系蛍光プローブとは異なる優れた蛍光特性(超高感度,超高精細,超長寿命など)を有することから,その応用は分析化学の各分野に急速に拡大している.本論文では,近年,著者らが検討を進めてきた量子ドットの再生医療,殊に幹細胞移植治療への応用について紹介した.具体的には,ポリカチオン性リポソームや膜透過性ペプチドを用いた,半導体材料からなる量子ドットによる高効率幹細胞ラベリング技術,及び小動物用蛍光in vivoイメージング装置を用いた,近赤外領域に蛍光を発する量子ドットによる移植幹細胞in vivoイメージングについて概説した.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.64.89