看護職者の患者指導に対する認識と実施状況

看護職者の患者指導に関する教育的機能を高めるための教育プログラムおよび教育・指導技能評価ツール開発にむけて,その基礎資料を得るために看護職者の患者指導に対する考えと実施の実態を調査した。その結果,看護職者は,患者指導を重要と考えているが実施は十分ではないことが示された。中でも,患者とともに指導を進めること,指導を計画的に行うために事前に調整が必要なことが行動につながっていなかった。指導形態では,指導計画の立案が不十分であることが把握された。それは,学習理論をふくむ教育方法に関する知識・技術が不十分であることが一因と考えられた。以上のことから,現職看護職者の患者指導に関する教育的機能を高めるため...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 32; no. 2; pp. 2_75 - 2_83
Main Authors 齋藤, 久美子, 一戸, とも子, 工藤, せい子, 會津, 桂子, 安杖, 優子, 西沢, 義子, 小林, 朱実, 小倉, 能理子, 阿部, テル子, 石岡, 薫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.06.2009
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20081225007

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Summary:看護職者の患者指導に関する教育的機能を高めるための教育プログラムおよび教育・指導技能評価ツール開発にむけて,その基礎資料を得るために看護職者の患者指導に対する考えと実施の実態を調査した。その結果,看護職者は,患者指導を重要と考えているが実施は十分ではないことが示された。中でも,患者とともに指導を進めること,指導を計画的に行うために事前に調整が必要なことが行動につながっていなかった。指導形態では,指導計画の立案が不十分であることが把握された。それは,学習理論をふくむ教育方法に関する知識・技術が不十分であることが一因と考えられた。以上のことから,現職看護職者の患者指導に関する教育的機能を高めるためには,教育方法の理論・技術に関する基礎知識,教育の基本原理などの項目を看護基礎教育あるいは新人教育プログラムに盛り込む必要があると考えられた。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20081225007