急性期意識障害患者と家族のかかわりから明らかになった救急看護師の家族援助

本研究の目的は,患者と家族のかかわりから救急看護師の家族援助を見出す事である。研究方法はインタビュー及び参加観察を用いた質的記述的方法である。対象は急性期意識障害患者とその家族3組。データ収集は救命救急センターICU病床で行った。記述結果から,家族は患者に声をかけた時の目の反応を受け止めていた。家族なりの思いで患者の身体に触れていた。家族は患者のわずかな反応や医師の説明から一喜一憂していた。さらに解釈を進めた結果救急看護師は,ⅰ .家族が患者の身体に触れる行為はコミュニケーションの維持に必要である事に気づけるように促す。ⅱ .患者と家族のかかわりを観察し家族介入の時期を判断する。ⅲ . 家族が...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 33; no. 2; pp. 2_103 - 2_112
Main Author 田中, 晶子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.06.2010
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20100114009

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Summary:本研究の目的は,患者と家族のかかわりから救急看護師の家族援助を見出す事である。研究方法はインタビュー及び参加観察を用いた質的記述的方法である。対象は急性期意識障害患者とその家族3組。データ収集は救命救急センターICU病床で行った。記述結果から,家族は患者に声をかけた時の目の反応を受け止めていた。家族なりの思いで患者の身体に触れていた。家族は患者のわずかな反応や医師の説明から一喜一憂していた。さらに解釈を進めた結果救急看護師は,ⅰ .家族が患者の身体に触れる行為はコミュニケーションの維持に必要である事に気づけるように促す。ⅱ .患者と家族のかかわりを観察し家族介入の時期を判断する。ⅲ . 家族が捉えた患者の反応を意識して観察すると,患者の意識レベルの変化にいちはやく気づく事ができる。ⅳ . 家族と共に行えるケアを計画し実施する。ⅴ . 家族独自の病状理解を踏まえて患者の病状を家族に説明するという援助が見出された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20100114009