結核病棟における耳鼻咽喉科領域結核の現状
目 的: 肺結核患者における耳鼻咽喉科領域の結核合併率を調べること。 デザイン: 前向き研究。 対 象: 2008年10月1日から2009年9月30日に当院の結核病棟に入院となった患者において, 抗結核薬投与前に検査を施行し得た72人を対象とした。 方 法: 自覚症状の問診, 視診による鼓膜所見, 咽頭所見, 軟性内視鏡による鼻咽腔から喉頭にかけての所見, 頸部触診を行い, 疑わしい所見に対しては精査を施行した。 結 果: 疑い例も含めて5人において耳鼻咽喉科領域の結核病変が合併していた。内1人は中耳結核から診断が付いた肺結核であった。年齢別に検討を行ったところ, 40歳未満において耳鼻咽喉科...
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Published in | JIBI INKOKA TEMBO Vol. 53; no. 4; pp. 228 - 233 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
2010
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo |
Subjects | |
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ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
DOI | 10.11453/orltokyo.53.228 |
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Summary: | 目 的: 肺結核患者における耳鼻咽喉科領域の結核合併率を調べること。 デザイン: 前向き研究。 対 象: 2008年10月1日から2009年9月30日に当院の結核病棟に入院となった患者において, 抗結核薬投与前に検査を施行し得た72人を対象とした。 方 法: 自覚症状の問診, 視診による鼓膜所見, 咽頭所見, 軟性内視鏡による鼻咽腔から喉頭にかけての所見, 頸部触診を行い, 疑わしい所見に対しては精査を施行した。 結 果: 疑い例も含めて5人において耳鼻咽喉科領域の結核病変が合併していた。内1人は中耳結核から診断が付いた肺結核であった。年齢別に検討を行ったところ, 40歳未満において耳鼻咽喉科領域の結核合併率が有意に高かった。 結 論: 40歳未満の肺結核患者では耳鼻咽喉科領域のスクリーニング検査が有用であることが示唆された。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo.53.228 |