急性期病院に勤務する看護師のワーク・エンゲイジメントの関連要因

急性期病院に勤務する看護師のワーク・エンゲイジメント(仕事に対してのポジティブで充実した心理状態)の関連要因を明らかにすることを目的に,関東地方の急性期病院2施設の看護師1014名を対象に,ユトレヒト・ワークエンゲイジメント日本語版短縮版,個人要因に関する質問,職場環境要因に関する質問,看護管理者のリーダーシップ行動の尺度によって構成される自記式質問紙調査を実施し,420名(41.4%)から有効な回答を得た。ワーク・エンゲイジメント平均値(WEスコア)は2.4±1.0(Mean±SD),施設間,男女間に有意差はみられなかった。ワーク・エンゲイジメントを目的変数とした重回帰分析の結果,「学習意欲...

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Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 33; no. 2; pp. 257 - 264
Main Authors 佐藤, 恵美, 加古, 幸子, 鈴木, 英子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 29.07.2024
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ISSN1343-0025
2423-9828
DOI10.20685/kenkouigaku.33.2_257

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Summary:急性期病院に勤務する看護師のワーク・エンゲイジメント(仕事に対してのポジティブで充実した心理状態)の関連要因を明らかにすることを目的に,関東地方の急性期病院2施設の看護師1014名を対象に,ユトレヒト・ワークエンゲイジメント日本語版短縮版,個人要因に関する質問,職場環境要因に関する質問,看護管理者のリーダーシップ行動の尺度によって構成される自記式質問紙調査を実施し,420名(41.4%)から有効な回答を得た。ワーク・エンゲイジメント平均値(WEスコア)は2.4±1.0(Mean±SD),施設間,男女間に有意差はみられなかった。ワーク・エンゲイジメントを目的変数とした重回帰分析の結果,「学習意欲が高い方である」,「仕事に達成感がある」,「今の職場で働き続けたいと思う」者は,ワーク・エンゲイジメントが高いことが明らかになった。急性期病院に勤務する看護師のワーク・エンゲイジメントを高めるため,院内外の研修など継続学習する環境の整備,職務満足感や職務継続意思が得られる職場環境づくりの具体的な方策の構築が必要である。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.33.2_257