患者のレジリエンスを引き出す看護者の支援とその支援に関与する要因分析

本研究の目的は患者のレジリエンスを引き出す看護職者の支援,および支援に影響する要因を明らかにすることである。方法は質問紙調査で,全国から無作為抽出した50病院の看護部に調査を依頼し,承諾の得られた29施設の経験3年以上の看護師1,320名に調査を実施した。調査票は無記名で記入後,各自が郵送で返送した。調査期間は2004, 10-2005, 2である。結果は次の通りである。患者へのレジリエンス支援項目30項目を因子分析し3因子を抽出した(累積寄与率52.26%)。第1因子は直面した問題解決ができるなどの『I Can,α =0.922』,第2因子は責任感が強いなどの『I Am,α =0.911』,...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 2_21 - 2_29
Main Authors 藤原, 千惠子, 大平, 光子, 河上, 智香, 石井, 京子, 上田, 惠子, 町浦, 美智子, 西村, 明子, 新家, 一輝, 仁尾, かおり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.06.2007
Subjects
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20070118001

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Summary:本研究の目的は患者のレジリエンスを引き出す看護職者の支援,および支援に影響する要因を明らかにすることである。方法は質問紙調査で,全国から無作為抽出した50病院の看護部に調査を依頼し,承諾の得られた29施設の経験3年以上の看護師1,320名に調査を実施した。調査票は無記名で記入後,各自が郵送で返送した。調査期間は2004, 10-2005, 2である。結果は次の通りである。患者へのレジリエンス支援項目30項目を因子分析し3因子を抽出した(累積寄与率52.26%)。第1因子は直面した問題解決ができるなどの『I Can,α =0.922』,第2因子は責任感が強いなどの『I Am,α =0.911』,第3因子は信頼できる家族がいるなどの『I Have,α =0.880』とした。これらに影響する要因は個人要因では入院・死別体験,職務要因では勤務部署や職務キャリア認知得点であった。経験年数と職務キャリア認知間にはレジリエンス支援に交互作用があった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20070118001