高齢者への家族の看取り時の介護行動と介護行動に影響する要因に関する研究

本研究の目的は,家族が高齢者を看取る過程の介護行動尺度を作成し,介護行動に影響する要因を分析することである。対象は老人大学の受講生405名である。方法は郵送質問紙調査法である。看取り介護行動は29項目よりなり,4段階評価である。結果は次の通りである。看取りを行った経験者は222名(65.7%)であった。看取った相手は親55.3%,配偶者12.4%,子ども0.3%,その他の家族が12.4%であった。看取り時の介護行動の因子分析から3因子が抽出された。それぞれの因子は「直接的介護行動,α=0.856」,「死の受け止めに対する援助行動,α=0.786」,「情緒的援助行動,α=0.807」と命名された...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 28; no. 4; pp. 4_61 - 4_67
Main Authors 石井, 京子, 近森, 栄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.09.2005
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20050530006

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Summary:本研究の目的は,家族が高齢者を看取る過程の介護行動尺度を作成し,介護行動に影響する要因を分析することである。対象は老人大学の受講生405名である。方法は郵送質問紙調査法である。看取り介護行動は29項目よりなり,4段階評価である。結果は次の通りである。看取りを行った経験者は222名(65.7%)であった。看取った相手は親55.3%,配偶者12.4%,子ども0.3%,その他の家族が12.4%であった。看取り時の介護行動の因子分析から3因子が抽出された。それぞれの因子は「直接的介護行動,α=0.856」,「死の受け止めに対する援助行動,α=0.786」,「情緒的援助行動,α=0.807」と命名された。これらの因子に影響する要因は介護者の性,最期の治療方針,看取り後の受け止め感であった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20050530006