除菌効果からみた臨床現場における効果的な 「石鹸と流水による手洗い」 の検討
看護職の石鹸と流水による手洗いの有用な方法について,石鹸泡立て時間,流水すすぎ時間,手拭き乾燥方法を種々に設定し除菌効果より検討を加えた。 その結果,流水時間を15秒間とした場合,石鹸泡立て時間8秒間群と15秒間群で手洗いによる有意な細菌数の減少を認めたが,30秒間群では減少は認められなかった。 石鹸泡立て時間を15秒間とした場合,流水すすぎ時間は15秒間,30秒間,60秒間群共に手洗いによる細菌数の有意な減少を認め,60秒間群の除菌効果が最も高かった。 ペーパータオル使用枚数は2枚以上で除菌効果があり,特に3枚使用群が最も高く,1枚では除菌効果は認められなかった。 布タオルの連続使用ではタオ...
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          | Published in | 日本看護研究学会雑誌 Vol. 26; no. 4; pp. 4_59 - 4_66 | 
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| Main Authors | , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本看護研究学会
    
        01.09.2003
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| Subjects | |
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| ISSN | 2188-3599 2189-6100  | 
| DOI | 10.15065/jjsnr.20030516004 | 
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| Summary: | 看護職の石鹸と流水による手洗いの有用な方法について,石鹸泡立て時間,流水すすぎ時間,手拭き乾燥方法を種々に設定し除菌効果より検討を加えた。 その結果,流水時間を15秒間とした場合,石鹸泡立て時間8秒間群と15秒間群で手洗いによる有意な細菌数の減少を認めたが,30秒間群では減少は認められなかった。 石鹸泡立て時間を15秒間とした場合,流水すすぎ時間は15秒間,30秒間,60秒間群共に手洗いによる細菌数の有意な減少を認め,60秒間群の除菌効果が最も高かった。 ペーパータオル使用枚数は2枚以上で除菌効果があり,特に3枚使用群が最も高く,1枚では除菌効果は認められなかった。 布タオルの連続使用ではタオルに付着した細菌数は漸次増加し,手洗いによる除菌効果を認めたのは1人目のみであった。  以上より石鹸と流水による手洗いでは石鹸泡立てを8~15秒間行い,泡とともに存在する細菌を時間をかけ十分に洗い流し,ペーパータオル2枚以上,出来れば3枚を使用し十分に手指を乾燥させることが重要である。 また,共用タオルは使用する毎に手洗いによる除菌効果が低下するので,その使用は厳に慎むべきである。 | 
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| ISSN: | 2188-3599 2189-6100  | 
| DOI: | 10.15065/jjsnr.20030516004 |