理学療法学科学生の実習成績と情意特性 ストレスコーピングと性格特性に注目して

本研究は学生のストレス対処傾向と性格特性について調査し,実習において問題のなかった学生群と中止・不可になった学生群の特性を捉え,どのような情意特性が関連するのか検討することを目的とした。調査は理学療法士養成校の理学療法学科昼夜間部3,4学年生127名を対象にラザルス式ストレスコーピング・インベントリーと自我態度スケールの2つの心理テストバッテリーを実習前に実施した。学生全体の性格特性として逃避型,隔離型の特性傾向が比較的少なく,因子分析の結果からストレス対処は “積極的”,“すりかえ”,“気分屋”と自我態度は“おとな”,“こども”と分けることができた。また問題のなかった学生群と中止・不可になっ...

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Published in理学療法科学 Vol. 21; no. 2; pp. 131 - 135
Main Authors 藤沢, しげ子, 武田, 要
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2006
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.21.131

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Summary:本研究は学生のストレス対処傾向と性格特性について調査し,実習において問題のなかった学生群と中止・不可になった学生群の特性を捉え,どのような情意特性が関連するのか検討することを目的とした。調査は理学療法士養成校の理学療法学科昼夜間部3,4学年生127名を対象にラザルス式ストレスコーピング・インベントリーと自我態度スケールの2つの心理テストバッテリーを実習前に実施した。学生全体の性格特性として逃避型,隔離型の特性傾向が比較的少なく,因子分析の結果からストレス対処は “積極的”,“すりかえ”,“気分屋”と自我態度は“おとな”,“こども”と分けることができた。また問題のなかった学生群と中止・不可になった学生群を比較すると自己コントロール型と円熟性に有意な差が見られ,自己コントロール型が高く,円熟性が低いほど不合格になる傾向があった。これらの結果から,学生の情意特性と実習の関係を考察した。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.21.131