地域在住女性高齢者のスクエアステップを中心とした運動教室参加による体力への効果の規定要因
目的:女性高齢者の運動教室参加による体力への効果の規定要因を明らかにすることを目的とした.方法:対象は要支援・要介護認定を受けていない女性の地域在住高齢者83名(70.4±4.0歳)であった.Square-stepping exerciseを中心とした週1回,1回90分,全11回の運動教室をおこなった.体力の評価には5種類の測定項目を用い,運動教室前後の各測定項目の推移,ならびに総合体力得点(各測定項目の標準得点の平均値)の推移を規定する要因について検討した.結果:3カ月間の運動教室の前後で,開眼片足起立時間,長座体前屈,timed up and go,全身選択反応時間において有意な向上がみら...
Saved in:
| Published in | 日本老年医学会雑誌 Vol. 51; no. 3; pp. 251 - 258 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本老年医学会
2014
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0300-9173 |
| DOI | 10.3143/geriatrics.51.251 |
Cover
| Summary: | 目的:女性高齢者の運動教室参加による体力への効果の規定要因を明らかにすることを目的とした.方法:対象は要支援・要介護認定を受けていない女性の地域在住高齢者83名(70.4±4.0歳)であった.Square-stepping exerciseを中心とした週1回,1回90分,全11回の運動教室をおこなった.体力の評価には5種類の測定項目を用い,運動教室前後の各測定項目の推移,ならびに総合体力得点(各測定項目の標準得点の平均値)の推移を規定する要因について検討した.結果:3カ月間の運動教室の前後で,開眼片足起立時間,長座体前屈,timed up and go,全身選択反応時間において有意な向上がみられた(P<0.05).ステップワイズ法による重回帰分析の結果,教室前後での総合体力得点の変化量は,年齢(β=-0.273),運動教室前の認知機能(β=0.293),総合体力得点(β=-0.607)と有意に関連した(P<0.05).結論:体力への効果は,運動教室前の年齢,認知機能,体力によって規定されることが示された.特に,低体力者は顕著に効果を得やすいことが明らかとなった.一方,高年齢であることや,認知機能が低下しているなどの特徴を有する者については,運動教室の効果を得られにくい可能性が示唆された. |
|---|---|
| ISSN: | 0300-9173 |
| DOI: | 10.3143/geriatrics.51.251 |