家庭医療専門医養成 : 他の専門診療科ローテーションでの研修

日本では家庭医療研修プログラム認定を受けている施設も多いものの, そのほとんどで家庭医療レジデントに対する指導経験は限られたものである. 家庭医はプライマリ・ケア現場で遭遇する幅広い診療を専門とするため, 単一分野における深さを求められる従来の他科専門医の研修とは異なった独特の教育研修が必要となる. 家庭医療研修では, 家庭医療センターなどでの外来診療技術の研修に加え, 入院病棟や各専門診療科の外来診療現場で他科専門医からの指導が不可欠である. 従って家庭医療レジデントの指導において各分野の専門医が重要な役割を果たすが, 他科ローテーションでの教育内容は明確でないことが多い. 診療範囲の広い家...

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Published in日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 157 - 166
Main Authors 本原, 理子, フェターズ, マイク D., スカイ, エリック, 杉村, 基
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会 2015
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ISSN2185-2928
2187-2791
DOI10.14442/generalist.38.157

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Summary:日本では家庭医療研修プログラム認定を受けている施設も多いものの, そのほとんどで家庭医療レジデントに対する指導経験は限られたものである. 家庭医はプライマリ・ケア現場で遭遇する幅広い診療を専門とするため, 単一分野における深さを求められる従来の他科専門医の研修とは異なった独特の教育研修が必要となる. 家庭医療研修では, 家庭医療センターなどでの外来診療技術の研修に加え, 入院病棟や各専門診療科の外来診療現場で他科専門医からの指導が不可欠である. 従って家庭医療レジデントの指導において各分野の専門医が重要な役割を果たすが, 他科ローテーションでの教育内容は明確でないことが多い. 診療範囲の広い家庭医療に必要な専門性を獲得するためには, 他科専門医から指導を受ける際, その利点を最大限に引き出すために, 明確な教育目標を設定することがレジデントと指導医の双方にとって重要である.
ISSN:2185-2928
2187-2791
DOI:10.14442/generalist.38.157