足浴が成人男性、消化器がん患者の食欲、胃の電気活動に与える影響
背景・目的 足浴は、ケアやリハビリテーションの一環として行われる。温熱療法は食欲の改善効果が報告されているが足浴が食欲に与える影響は不明である。そこで、足浴が空腹感、満腹感、胃の電気的活動、自律神経活動に与える影響を調査した。また、消化器がん患者に対して足浴を行ない効果を検証した。方法 健常成人男性11名、消化器がん患者1名に対し20分間足浴を行った。空腹感と満腹感をVisual Analog Scaleを使用して評価した。また、胃電図(正常波のパワー比、出現頻度)および心拍変動(心拍数、HF、LF/HF)の測定を行なった。結果 健常成人男性において足浴前と足浴後の20分の間に空腹感が増加した...
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| Published in | 日本健康開発雑誌 Vol. 41; pp. 67 - 72 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般財団法人 日本健康開発財団
19.06.2020
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 2432-602X 2434-8481 |
| DOI | 10.32279/jjhr.202041J01 |
Cover
| Summary: | 背景・目的 足浴は、ケアやリハビリテーションの一環として行われる。温熱療法は食欲の改善効果が報告されているが足浴が食欲に与える影響は不明である。そこで、足浴が空腹感、満腹感、胃の電気的活動、自律神経活動に与える影響を調査した。また、消化器がん患者に対して足浴を行ない効果を検証した。方法 健常成人男性11名、消化器がん患者1名に対し20分間足浴を行った。空腹感と満腹感をVisual Analog Scaleを使用して評価した。また、胃電図(正常波のパワー比、出現頻度)および心拍変動(心拍数、HF、LF/HF)の測定を行なった。結果 健常成人男性において足浴前と足浴後の20分の間に空腹感が増加した(P<0.05)が、胃電図、心拍変動は有意差を認めなかった。考察 足浴は、空腹感を増加させたが、胃の収縮頻度と収縮力、心拍変動に影響を与えなかった。本研究結果から足浴による下肢の加温が即時的に食欲に影響する可能性が示唆された。 |
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| ISSN: | 2432-602X 2434-8481 |
| DOI: | 10.32279/jjhr.202041J01 |