MOTHER Bracelet®による睡眠計測に関する妥当性検証

本研究では無充電を実現した活動量計であるMOTHER Bracelet® による睡眠計測の妥当性をアクチグラフィ(wGT3X-BT)との比較により検証し,その有効性を確認することを目的とした。実験への参加の同意が得られた健常者6 名(男性5 名,女性1 名)を対象とし,連続した7 夜の睡眠状態の計測を前述の2機器を併用し行った。比較項目は総睡眠時間(TST),中途覚醒時間(WASO),睡眠効率(SE)とエポックごとの睡眠・覚醒判定とした。Bland-Altman 分析より,MOTHER Bracelet®はwGT3X-BT と比べてTSTを18.29分過大評価,WASOを34.45分過小評価,...

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Published in睡眠と環境 Vol. 18; no. 2; pp. 34 - 42
Main Authors 山本, 匡, 名子, 翔太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本睡眠環境学会 31.12.2024
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ISSN1340-8275
2758-8890
DOI10.60259/jsleepenvi.18.2_34

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Summary:本研究では無充電を実現した活動量計であるMOTHER Bracelet® による睡眠計測の妥当性をアクチグラフィ(wGT3X-BT)との比較により検証し,その有効性を確認することを目的とした。実験への参加の同意が得られた健常者6 名(男性5 名,女性1 名)を対象とし,連続した7 夜の睡眠状態の計測を前述の2機器を併用し行った。比較項目は総睡眠時間(TST),中途覚醒時間(WASO),睡眠効率(SE)とエポックごとの睡眠・覚醒判定とした。Bland-Altman 分析より,MOTHER Bracelet®はwGT3X-BT と比べてTSTを18.29分過大評価,WASOを34.45分過小評価,SEを4.33% 過大評価した。また,MOTHER Bracelet® はwGT3X-BT をグランドトゥルースとする睡眠の検出において高い精度(85.8%)と感度(94.4%)を示したが,覚醒の検出においては低い特異度(21.2%)を示した。さらに,TST は2 つの機器間で有意に高い相関を示した。(r=0.8483; P<0.01)今後は睡眠ポリグラフ検査と比較した研究を行い,睡眠計測機器としての更なる有効性を確認することが期待される。
ISSN:1340-8275
2758-8890
DOI:10.60259/jsleepenvi.18.2_34